製本方法 同人誌印刷 用語集
同人誌印刷 用語集「製本方法」
印刷したものを本(同人誌)にする方法。
一般的には本の形態というのはいろいろとあり上製本、小口折り、リング製本、糸かがり・・・
その中でも一番オーソドックスな無線綴じについてご説明します。
同人誌を作る印刷会社では無線綴じはだいたい以下の2種類の製本方法をしています。
1.印刷した本文を一旦バラバラにして、それを丁合して製本する方法
同人誌の場合はだいたいがこの製本方法です。
メリットは少部数に適していること。
製本機のセットが簡単なので、数冊から数百冊までが丁度良いです。
また、ページをバラバラにしてしまうので、〇〇ページ単位というくくりがありません。
途中に紙替えが入ろうが作業としては問題ないです。
方法としては本文を印刷したあとにページをバラバラに切ります。
その後、丁合機という機械でページを順番に並べます。
一段一段にページを乗せて機械から出てくるとページが順番になり一冊の本の本文になります。
丁合をとったあとは下の写真のようになります。
B5サイズの同人誌で、この本は厚さが4㎝くらいあります。
この丁合をとった本文をバインダーという機械に入れて表紙を糊づけします。
本文をバインダーに入れるのは手作業です。
わんこそばを入れるみたいに一冊づつ手で機械に入れます。
慣れた人でも1時間に数百冊。
大部数だと大変です。
バインダーで表紙をつけた後は小口と天地(三方)を切って出来上がり。
この製本方法は本文が16pしかないとか、逆に厚さが4㎝あるとか、
製本の機械が簡素なので薄い同人誌でも厚い同人誌でも対応できます。
2.印刷した本文を折ってページにして製本する方法
8p単位とか16p単位とかで本文を印刷して、その紙を折ってページにする方法です。
メリットは大部数に適していること。
一時間に数千冊はできます。
その代わり10冊とか少ない部数は大変です。
また、1の方法のペラ丁合とは違い、ページの単位があるので中途半端なところに紙替えや
口絵など入ると製本に手間がかかり製本代があがります。
書店などに並んでいる一般書籍はほぼこの製本方法です。
本文を印刷した後は折り機という機械で紙を折ります。
動画を撮ってみました。
@kousinsyppan 「紙はこうやって折る」B2から3回折ってB5の16pにします。 #同人誌印刷 #印刷会社 #印刷会社の現場
♬ オリジナル楽曲 - 印刷会社 コーシン出版 - 印刷会社 コーシン出版
パタンパタンと紙を折ってページにします。
このように折るので、印刷する時にページをどの位置にするかが重要になります。
「面付け」といってページを配置するのですが、それを間違えると乱丁になります。
本文がアナログ原稿で手作業で面付していた時は大変でした。
面付表をみながら手でページを配置するのですが、間違えたら大変。
今はデータなので機械が自動面付してくれます。
折った本文は専用のバインダーで表紙を糊づけします。
バインダーから出てきた同人誌は最後に三方断裁といって、
小口と天地を機械で切ります。
余談ですが、この最後に切る作業があるので「ドブ」というのが必要なのです。
ドブがなかったらここで最後に本の周りを切れません。
三方断裁の動画を撮ってみました。
@kousinsyppan 同人誌の最終仕上げ「三方断裁」 小口と天地を機械で切ります。 #同人誌印刷 #印刷会社 #印刷会社の現場
♬ オリジナル楽曲 - 印刷会社 コーシン出版 - 印刷会社 コーシン出版
気持ちよく切れます。
これで同人誌ができあがり。
これを包装紙で梱包したり箱に入れたりして搬入します。
上記の2種の製本方法は仕上がった同人誌を見てもぱっと見わかりません。
製本機の調整によっては、印刷会社の人が見ればわかる場合もあります。